第6恋

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コスプレの順番としては。 1、チアガール 2、婦警 3、スチュワーデス 4、女教師 5、チャイナ服 6、魔女っ娘 7、幼稚園生 8、和服 9、OL 10、メイド服 11、忍者 12、ナース となっている。 つまり、私は2番、4番、8番、10番、12番の5つに出るということ。 着替えの時間をしっかり考えての順番だから、たぶん大丈夫だとは思う。 特に、私1人しかやらない女教師と和服はしっかりやらないと。 1回1回、髪型も全部違うしセリフも間違ったらいけないからね。 「それでは……大変、お待たせいたしました!!!今回の文化祭の大目玉とされています、コスプレファッションショーです!!」 司会者の明るい声に会場の興奮もピーク。 どこからか、私の名前を呼ぶ声が更衣室まで聞こえてくるってどういうことかしら。 とりあえず、婦警のコスプレに着替えて、おもちゃのピストルを手に持つ。 いつもの私は捨てて、セリフを何度も頭の中で繰り返しイメージ。 あぁ……今さらになって憂鬱になってきたぞ。 「最初のコスプレはチアガール!合計4名の可愛いチアガールたちが登場してくれます」 つ、ついにコスプレファッションショーが始まってしまった。 「そして……これは生徒会の思惑で極秘にしていましたが……なんと!!コスプレをした人たちは全員、ちょっとした演技をしてくれます!!さぁ、どんなステージを見せてくれるのでしょうか!?」 うわぁ、演技をするって発表した瞬間、ものすごい悲鳴と会場の騒然さが伝わってくる。 更衣室から出るのがかなり怖くなってきました。 リズム感のいい音楽が流れ始めて、トップバッターの子が出てきたことが分かる。 ほとんどが男子だから、相当笑われているだろう。 お願いだから、その笑いのまま私のコスプレはスルーして頂きたい。 そんなことを考えながら、大きく深呼吸をして更衣室を出た。 .
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