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かなりの種類の多さと、どんどん膨らんでくる俺たちの欲望のおかげで全く決まらない。
「なぁなぁ!着ぐるみっていうのもあるぜ!?」
「おぉ~本当だ。ハムスター、カイジュウ、アザラシ、カッパ……うわ、これもまた可愛いなぁ」
空雅が見つけた着ぐるみに煌の目がさらに星の光を受けたかのように光り始めた。
「へぇ~フクロウやムササビなんて、結構マニアックなものもあるんだね」
「カンガルーとかニワトリまであるぜ。あ、ライオンと豹がいいんじゃね?俺、好きだわ」
日向の隣で俺はいち早くライオンの着ぐるみを手に取る。
「このサルは空雅が一番似合うだろうな」
「築茂!そんなの空雅に着せたら本物のサルになっちゃうって!これでバナナ持たせたら腹筋崩壊するって!」
「おい!築茂もムウも何好き勝手言ってんだよ!おらー!お前らも笑うんじゃねぇ!」
あーあ、悠にも見せてやりたかったわ。
「いい加減決めないと。そういえば、いくつまでとか決めてあったっけ?」
「あー、そういえば悠もいくつまでしかダメとか何も言っていなかったね。よし、着せたいもの全部買っていこう」
日向の言葉に、やっぱりムウは強引だ。
さっきまで迷って悩んでいた俺たちの時間は一体何だったんだ?
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