第7恋

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本当にボカボカとカゴの中に入れようとするムウを、煌が慌てて止める。 1つ3000円近くするし、そんなに買って行っても悠が着てくれるかどうかの問題もある。 「よし、じゃあ最高3つまでにしよう。投票で決めるよー」 相変わらずまとめ上手な煌にムウも渋々引き下がり、俺たちが選んだのは。 セーラー服、迷子の子ねこちゃんセット、ライオンの着ぐるみになった。 「今日の、夜が…楽しみ」 「本当だね、玲央。そういえばレイのご飯、もう無くなりそうだよね?」 「あ、ん」 「よし、じゃぁ帰りに帰って行こう」 キッチンのことはすべて把握している日向に、玲央は思い出したように頷く。 煌の言う通り、俺たちはド○キを出て近くのスーパーが入っているショッピングモールへと向かった。 「今日の夜は何が食べたい?」 「とんかつ!」 「そうめんがいいかも」 「パスタだ」 「……お寿司」 「生姜焼き食いて~」 「僕は悠のコスプレがごちそうだから何でもいい」 見事にバラバラの回答に、案の定日向は苦笑い。 レイのご飯ついでに、今日の夕食の買い物と他に必要なものをまとめ買い。 明日は月曜日だから全員泊まることはしないけど、歯ブラシは8本あるしコップや皿もそれぞれ8つずつしっかりある。 嬉しそうに食器を選んでいた悠を思い出すと、ガラにでもなく胸がキュンとした。 .
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