343人が本棚に入れています
本棚に追加
本当にボカボカとカゴの中に入れようとするムウを、煌が慌てて止める。
1つ3000円近くするし、そんなに買って行っても悠が着てくれるかどうかの問題もある。
「よし、じゃあ最高3つまでにしよう。投票で決めるよー」
相変わらずまとめ上手な煌にムウも渋々引き下がり、俺たちが選んだのは。
セーラー服、迷子の子ねこちゃんセット、ライオンの着ぐるみになった。
「今日の、夜が…楽しみ」
「本当だね、玲央。そういえばレイのご飯、もう無くなりそうだよね?」
「あ、ん」
「よし、じゃぁ帰りに帰って行こう」
キッチンのことはすべて把握している日向に、玲央は思い出したように頷く。
煌の言う通り、俺たちはド○キを出て近くのスーパーが入っているショッピングモールへと向かった。
「今日の夜は何が食べたい?」
「とんかつ!」
「そうめんがいいかも」
「パスタだ」
「……お寿司」
「生姜焼き食いて~」
「僕は悠のコスプレがごちそうだから何でもいい」
見事にバラバラの回答に、案の定日向は苦笑い。
レイのご飯ついでに、今日の夕食の買い物と他に必要なものをまとめ買い。
明日は月曜日だから全員泊まることはしないけど、歯ブラシは8本あるしコップや皿もそれぞれ8つずつしっかりある。
嬉しそうに食器を選んでいた悠を思い出すと、ガラにでもなく胸がキュンとした。
.
最初のコメントを投稿しよう!