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どうやら大和、空雅、煌、柚夢で麻雀をしていたらしい。
ソファで寛ぎながら本を読む築茂と、日向は空雅のサポート。
「っていうか、空雅は春休みの課題は終わったの?」
「ばっちり!」
「俺が手伝ってやったんだから、当たり前だろ。こんなバカでも俺の手にかかればちょろい」
「あは、さっすが築茂さん」
眼鏡をくいっと上げる姿、まさにインテリボーイ。
「で、今日はみんなどうするの?」
「泊まってくに決まってるでしょー!」
「空雅はもっと遊んでいたいだけでしょ」
「あれ、バレた?」
日向の適正なツッコミに空雅はペロッと舌を出す。
愛花が見たらキモッとか言って顔面ビンタしそう。
「お風呂入ってないのは私だけ?」
「うん。ちょっとぬるいかもしれないから追い炊きしなよ」
「ありがと。じゃ、行ってくる」
着替えを持って、柚夢に言われた通りに追い炊きのボタンを押した。
リビングからはまた麻雀を始めたのか、誰かしらの叫び声が聞こえてくる。
それを聞きながら1人、お風呂の中でくすくすと笑みを零した。
「あぁー……幸せ、だなぁ」
ニヤニヤする顔を止められない私は、ぶくぶくと顔を湯船に沈めた。
お風呂から上がったら大きめのTシャツに、ショートパンツの部屋着になって。
「喉、乾いたな……髪の毛は後でいっか」
軽く髪の毛を拭いてからタオルは肩にかけたまま、ライトピンクのバンスクリップで髪を1つにまとめた。
リビングに戻り、冷蔵庫の中からミネラルウォーターを取り出す。
ごくごく、と一気に半分を飲み干した。
「さて、と」
相変わらずうるさいけど見ていて面白い7人からちょっと離れたキッチンカウンターに座ってルーズリーフを取り出す。
さっき作った曲に歌詞をつけるため。
今の私のありのままの気持ちを、素直に言葉で表現をした。
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