348人が本棚に入れています
本棚に追加
「あぁぁぁ!!!もうっ!!!やめやめっ!」
と、突如叫びながらソファから立ち上がった空雅。
「もうこの話は終わりにしね!?俺たちが悠の心配をしすぎなければいいんだろ?それでいいじゃん!つーか、せっかくコスプレ買ってきたんだし、早く悠に着てもらおうぜっ」
ニカッと太陽のような笑顔をこんなときでも出せる空雅って、ある意味天才。
「……ふぅ、そうだな。たまにはこのバカに便乗してやろう」
「築茂も素直じゃねーな!本当は早く悠のコスプレを見たかっただけなんじゃねーの?」
「お前に着せるためにサルのコスプレも買ってくるべきだったな。ま、着なくてもサル以下だからネタにもならないか」
「あははははっ!築茂言い過ぎだって。そりゃ、いくら空雅がサル顔だからってさぁ~」
笑いのツボが浅い煌の発言が、一番破壊力あるよね。
「あーあ、この流れのままコスプレ回避しようとしてたのになぁ……」
「はっ!?お前、そんなこと考えてたのかよ?」
「うまく行けばコスプレの話は忘れてくるかなぁって思ってました」
「空雅、よくやった!今日だけはお前のバカな頭が役に立ったな」
「うっわ!大和が俺を褒めた!褒められちった!何か気持ち悪っ!」
「大和はそこまで褒めてないと思うよ」
日向の言葉が正しいけど、本人は褒められることが滅多にないせいで気付いてないみたい。
「ムウ、早く悠を変身させてくれよ!」
「………ふぅ。見てなよ、僕が最高に可愛くするから。カメラの準備とよく目をこすっておきな。じゃ、悠。こっちにおいでー」
と、そのまま私は柚夢に腕を引っ張られながらリビングを出た。
.
最初のコメントを投稿しよう!