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教師ともあろう大人が、全く情けない!
「もしかしてまだあのこと、気にしてるんですか!?」
「そ、それは気にするに決まってるだろ。俺はお前の担任失格なんだ……」
「はぁ……全く、先生もバカですね。私は全然気にしてないし、むしろ先生が担任じゃなかったから怒ってるんです」
「………」
「まぁ、もう変えられないけど。でも普通にメールくらい返して下さい!」
「わ、分かった………ありがと、な」
「はい!」
やっと顔を上げて私の目を見て話してくれたことに満足して、大きく頷いた。
「あ、急がないと授業に遅れちゃう!それじゃ、絶対にメール返して下さいね」
「あぁ。もう走るなよ」
「はーい!」
元担任と別れて、急いで科学室へと向かうために階段を半分まで上ったけど。
「あ、そういえば……」
元担任が好きでコレクションしているペプ○マンとか言う、だっさいヒーローのストラップがあったことを思い出して。
それを伝えようともう一度階段を下りたけど。
元担任と新担任が何やら話していたから、後でいっか、と駆け足で階段を駆け上った。
そういえば、新担任も何かほかに話があったのかもしれない。
ま、どうせ放課後に会うんだし、その時に聞けばいっか。
でもやっと、元担任とも話せたからスッキリできてよかった。
「悠ちゃん、珍しいね。ギリギリなんて」
「あは、ちょっと忘れ物して一回教室に戻ったんだ」
まだ科学の先生が来ていなかったけど、時間はギリギリでクラスメイトの女の子たちが集まってくる。
それを笑い飛ばして、私も自分の席に座り、いつも通りに授業が行われた。
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