第1恋

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うげー!! まさかこんなに時間が経っているとは思わなかったから、ただいま全力疾走です。 携帯を見たときに、メールが4件と電話が入っていたから絶対に心配されてる。 私はすぐに大和に電話をした。 『悠!』 「大和、ごめん!生徒会の集まりが長引いちゃって。今すぐ帰るから、ご飯もう少し待ってて!」 『そうだったのか。お前も大変だな。ムウが迎えに行くって言っているけど』 「ううん、仕事で疲れてるだろうし、ゆっくり休んでて。すぐに帰るね」 『分かった、気を付けて帰って来いよ』 「はーい!」 電話を切って、カバンを肩にかけなおしてまた走り出した。 家に帰ってくれば、レイが出迎えてくれる。 「ただいまー」 「悠!おかえり。お疲れ様」 「うん、ありがとう。今ご飯作るね。沖縄そばでいいかな?玲央の好きなソーキもあるし」 「ソーキ、食べる……」 「俺のに紅ショウガは入れるなよー」 「分かってるって。じゃ、できるまでにお風呂、入っておいて」 こうやって、誰かと共に生活をすることはたまに大変だけど、何よりも楽しい。 好き嫌いが結構激しい大和のためにいろいろ工夫したり、これを作ったら喜ぶだろうなって考えるだけで、頬が緩む。 私が作ったご飯を食べてくれて、おいしいって笑ってくれて、たまに言い合いっこして。 「あ!築茂からメール。わぁお、昨日アップした動画の再生回数がもう20万だって!」 一緒に喜んで、また頑張ろうって明日の話をして、おやすみって眠る。 今日も、私の心は幸せ満タンでした。 .
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