第2恋

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新学期が始まってから、初めての週末。 昨日もそれぞれの学校や仕事が終われば、全員が私の家に集まった。 やることと言えば音楽か、くだらないゲーム、くだらない話ばかりだけど。 そんな空間が、私たちは一番好きなんだ。 土曜日の今日は、大和と柚夢は仕事、玲央は漫画の編集部に行った。 煌と築茂と日向は大学の部活、空雅は家で大人しく爆睡してる。 そして私はと言うと、今朝ちょっと全員が寝坊してバタバタしてしまったせいで。 出発までに間に合わなかった煌たちのお弁当をS大学に電車に乗って届けに行くところ。 本来ならコンビニや購買で買えばいいんだけど、昨日の夜作りすぎた煮物があって、捨てるのももったいないから、やっぱりお弁当にした。 私が届けに行くことに不安があるのか、納得いかない表情をしていた3人。 確かにS大学には2回くらいしか行ったことないけど、S大学のすぐ近くにある総合病院にはいつも行っているから全然大丈夫。 今は徐々に通院回数も減っているから、結構久しぶりだけど。 1時間ほど電車に揺られて降りたのは、ビルや建物が多い都会。 駅から10分ほど歩けばすぐに見えてきた、S大学。 空はちょっと雲が多いけど、太陽が出ていてお散歩は気持ちいい。 S大学に近くなるにつれて木や自然なものも多くなって来たし、モンシロチョウなんかも飛んでいる。 「ふぅー……空はいつ見てもいいなぁ」 空と同じ青い空気を思いっきり吸って、緑の匂いを嗅ぐ。 ふと、雲のカタチが音符に見えて、携帯で写メを撮った。 LIMEのグループトークに『もう少しでS大学』の言葉と一緒に写メを張って。 S大学の敷地内へと、足を踏み入れた。 .
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