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さて、次はどこに行こう。
建物が3号館とか5号館っていくつにも分かれているし、1つ1つが大きいからよく分からない。
いい加減、持っているお弁当も重く感じて来てしまった。
まだ全然探検できていないんだけど、そろそろお昼だから大学生たちが出てくるかもしれない。
部外者の私があちこち見ているのも、不審に思われるから大人しくしていたほうが身のためかも。
そうと決めた私は、本館と9号館の間にある大きな噴水の広場に足を止めた。
ここなら、気持ちよく待つことができそうだ。
円状になっている広場の周りには、ベンチがいくつもあって、ここでお昼を食べたりしているんだろうな、と予想がつく。
こんなに素敵な環境で音楽が出来るのは、とても恵まれている。
噴水の水で微かに出来ている小さな虹を見ながら、小さく歌を口ずさんだ。
色鉛筆8色
密かな想い8色
真っ白な紙に塗り分けて
真っ白な心に塗り混ぜて
ビリビリに破いて捨てる
グチャグチャに丸めて捨てる
ヒラリおちる虹色のゴミ
ハラリ堕ちる鉛色の涙
色鉛筆8色
密かな想い8色
真っ白な紙に想い塗り分け
真っ白な心で理想塗り混ぜ
ビリビリに破いて捨てる
大切にたたんで隠す
ヒラリおちる鉛色のゴミ
ハラリおちる虹色の涙
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