第2恋

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こ、こいつ……何て図太い神経してるんだろう。 「ますます気に入った!こんなにワクワクしたのは子供のころ以来だよ」 「あのですねぇ?私はあなたの玩具でも遊び相手でもありません。他でやって下さい」 「No way!僕は君がいい。Okay、決めたよ。僕は今から君を絶対に僕のものにして見せる!」 何てことだ、一体いつ私は悪いことをしてしまったのだろう? こんな仕打ちが待っているほどの悪さをした覚えはないですよ、神様。 「ここではゆっくり話も出来ないし、場所変えよう。さぁ乗って乗って」 と、私の意思は無視され続け、無理やり高級外車に押し込まれた。 もうここまで来たら抵抗するだけ無駄というか、体力の無駄というか。 いや、抵抗する気力もなくなってしまった。 あー……それよりも、一気に疲れが押し寄せて来て眠気が半端ない。 ゆっくりと遼さんが運転する車が走り出して、車内が揺れるのさえ眠気を誘う。 「My Princessはどんな料理が好みかな?フランス料理、イタリア料理、ドイツ料理、知っているお店ならどこでも連れてくよ」 「……ファミレスでいいです。なるべく、遠くない…ところで……」 あぁ、どうしよう。 頭が……重い。 「Got it!ところで煌とは………」 遼さんの声が、随分遠くから聞こえる。 やっぱり昨日の徹夜はまずかったな、とこの時ばかりの運の悪さに呆れる。 車内で流れる音楽は、マイケルジャクソンの「One Day in Your Life」。 どのくらい前のシングルか分からないけど、だいぶ昔だと思う。 ゆったりと流れるバラードは、遼さんの優雅な雰囲気にピッタリだ。 「……?……」 ダ、メだ………もう限界。 睡魔と闘っていたもう1人の自分はあっけなく破れ、ぱたん、と。 座席に身体を預けたまま、意識を手放した。 .
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