第3恋

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「悠………これは、どういうこと?」 目の前には、怒りでどうにかなりそうな煌様のお顔があります。 「煌に話があるんだ」 隣には、人の気も知らないでニコニコとしているお兄様がおられます。 「……ごめん、煌。怒らないで話を聞いてほしい」 「俺は二度とこいつに近付くなって言ったはずなんだけど?しかも今日は青田さんと出かけていたんじゃなかったの?」 「はい嘘つきましたすいません」 さっさと暴露してしまったほうが後々楽だから、早送りで答えた。 「はぁー………」 草のような息を1つ吐いた煌が立つ場所は、煌の家の玄関。 初めて来た春日井家に、ただいまから家宅捜索をしたいと思います! 「家の中はお邪魔だと思うから、外に出ない?」 「……いいよ、中に入って。母さんはいないから」 「どうしてだい?」 「パートの仕事に行ってる」 怪訝な表情で聞いた遼さんに冷たく言い放つと、煌はそのまま家の中に入って行った。 私と遼さんは一度顔を見合わせてから、玄関をゆっくりと開けて、恐る恐る中へと入る。 「……変わってないんだな」 「そうなんですか?」 「あぁ、僕が住んでいたころとあまり変わってない」 懐かしそうに、ちょっと嬉しそうに言った遼さんは器用に靴を脱いで、さっさと中へ入ってしまった。 私もちょっと戸惑いながらも、2LDKのアパートの部屋へと入る。 私の家よりもずっと、生活感が溢れている。 「ここに座って」 「……はい」 明らかにお怒りモードの煌に言われるがまま、正座で座布団の上に座る。 「悠はこっち」 と、遼さんの隣に座ろうとしたのを無理やり腕を引っ張られて、煌の隣に座らせられた。 いやぁ、この席だと何倍も寿命の縮みが早くなりそうな気がするよ。 .
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