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すらっと長い脚を組んでいる姿は、やっぱりカッコいいなと思う。
遼さんと歳も近いし、並んだら相当輝いて見えるんだろうな。
「……そういうのが、勘違いさせる原因なんだよ」
「はい?」
ぼーっと風舞先生の姿を美術館の絵のように眺めていると、ため息を吐かれた。
「お前は成績優秀、運動神経抜群、容姿端麗、そして人当たりもいい。そんな甘い笑顔を見せられたら、教師だって勘違いする」
「ん?いつ私が甘い笑顔をしたんですか?」
「………なるほど、だから余計にタチ悪いんだな」
「あぁ、何かそれよく言われます」
「だろうな。どんだけその笑顔で男を泣かしてきたのか、考えるだけで恐ろしい」
「私も思い出したくはないですね」
タチ悪いって言われても、普通に笑ってるだけなんだからどうしようもないじゃないか。
勝手に思い込む男たちの思考がおかしいんだって。
「で、話を逸らさないで下さいよ。どうして彼女さんにフラれたんですか?」
「まだそれ聞くかぁ?」
「もちろん!だってこんなワイルドイケメンを振る女の人ってどんな人だろうと思って」
「……だからそういうの、やめろって」
「はい?そんなに教えたくないんですか?」
「いや、そういうことじゃなくて……あーもう!お前、調子狂うんだけど」
「いいですねぇ。大人の男が取り乱している姿を見るのはおもしろいです」
「てんめぇ……」
うん、やっぱり人をいじるのって楽しい!
「こんなに面白くてカッコいい彼氏を振った彼女さんの理由を、早く教えてください」
「……ネタにするつもりだろ」
「まさかまさか!2人きりのときや、メールでちょっと持ち出そうかななんて考えてません」
「ははは、生意気だな」
「棒読みの笑い、頂きました」
くしゃりと幼い子供のような無垢な笑顔を見せた風舞先生を、好きだなと素直に想った。
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