聖華女学院

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「私は今年からこちらに入学した姫路美華と申します。よろしくお願いします、生徒会長さん。」 「『生徒会長さん』はやめて欲しいですね。」 その言葉を聞いて私は少し申し訳ない顔をした。 「だって、私には神屋 恵梨という名前があるのですから。」 「えっと…神屋先輩でよろしいでしょうか?」 「ああ、キミはまだここのルールを知らなかったのね。ここでは上級生には『お姉さま』を付けて呼ぶことになっていて、下級生は妹にあたるのだけれど、上級生は下級生の世話が仕事みたいなものかな。」 そんな話をしている間に寮に着いてしまった。 「お忙しい中ありがとうございました。」 軽くお辞儀をする。 「いやいや、こんな人形みたいで可愛い子と歩けて嬉しかったわ。中に数人いるから、仲良くしてね。私も寮生だから夕食までには戻ると伝えてくれると嬉しいのですが伝えてもらっていいですか?」 「はい、分かりました。それではご機嫌よう」 「ご機嫌よう。」
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