エピローグ 花は桜。栄光の未来へ

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「何黙って突っ立ってるのかな~? 花嫁に一言何か言ってあげないとダメじゃんみ~君?」 「玲奈姉ちゃん!?」 未来の背中を押したのは他でもない玲奈だった。 今思うと彼女こそが二人を結びつけた恋のキューピットと言っても過言ではない。 そして何より彼女なくして二人は初めの一歩を踏み出すことはなかっただろう。 黒いドレスを着た玲奈は一段と大人の色気を醸し出していて、未来が学生の頃よりも幾分と大人びていた。 「桜ちゃんも待ってるよ? 好きな人からの一言を。焦らしプレイはベッドの上だけにしときなさい」 「んなことするか! 相変わらずだな玲奈姉ちゃんは……」 相変わらずの玲奈のこの掴み所のない雰囲気に頭を悩ませる。 でも彼女の言っていることは正しく正論だ。 未来は顔を赤くして照れながらも桜の花嫁姿に感じた率直な思いを口にした。 「綺麗だよ。とても良く似合ってる」 テンプレのような歯の浮くような臭いセリフだが、それ程までに桜は綺麗だった。 誰も未来の言葉を茶化すような真似はしない。 「未来君も似合ってるよ。……幸せになろうね」 「あぁ。幸せになろう」 クスリと互いに微笑む。その光景を玲奈は暖かい眼差しで見つめた。 見てる麻矢? 未来君達すごく幸せそうだよ。本当はアンタもこうなりたかったんだよね? でもアンタのおかげで一人の女の子は救われた。そして何の悪戯か、アンタの大好きだった人と結ばれたんだよ。 何だか運命的な何かを感じるよね。
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