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「ぐえぇぇえ!ごおぇぇぇぇ!」
ブチッ!ブチブチブチ!
ゴブリン達は汚らしい音をたてながら潰れていく。
銀さんが精神を擦り減らしてるのが分かる、魔導士は精神力を使い魔法を使う、簡単に言えばすごく疲れるのだ。
戦士が動き回り大きな武器を振り回すのと同じくらい、魔導士は動かずに体力を使うと聞いたことがある。
そこに向かって火炎瓶と爆薬を投げた。
バンッ!
爆発音が聞こえてゴブリンの肉片が飛び散る、そして火炎瓶でゴブリンが燃えていく。
おれと銀さんは相性がいいのかもしれない。
銀さんがふっと力を抜くとゴブリン達は死に絶えた。
「おつかれ銀さん。」
「これで入れるね…はぁ…疲れたぁ…。」
ー雪山・ゴブリンの洞窟最深部ー
ほとんどのゴブリンは出てきていたらしく、二・三匹出てきてあとは会わずに最下層に着いた。
キョロキョロと辺りを見渡すが暗くてよく見えない。
「ライト。」
銀さんが光の数を増やした、奥までよく見えるようになるとオーガが座っていた場所の後ろに鉄製の格子が見えた。
「牢屋かな?」
「いってみよう。」
覗き込んでも暗くて奥はよく見えない。
「ライトは魔力の再装填がまだだから使えないなぁ。」
「そうか。
すいませーん!人は居ますか~!」
尋ねてみたが沈黙という答えが帰ってきた。
「居ないのかな?帰ろうか銀さん。」
ガシャッ…
「ん?なんだ?」
後ろを振り向くと奥から何かが近づいてきた。
「敵かもしれない、構えて。」
銀さんの注意を受けて人と思い込んでしまいそうになっていたところを警戒に変える。
そーっと格子に顔を近づけてみた。
あれは…人型をしてる…見たことがあるぞ…あれは…。
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