1人が本棚に入れています
本棚に追加
/42ページ
2013年6月19日
ー愛知県名古屋市銀の家ー
アラさんは帰ってから例のエロゲに夢中になってのめり込んでいた。
全ルートクリアまでにたったの三日、所要時間自体は27時間という脅威の速さでクリアした。
その後は燃え尽き症候群にかかり、なにもやる気がおきない…とだらだらしていた。
そんなアラさんのお母さんから電話がかかってきた。
(もしもし?銀君?)
「はい?なんですか?」
(コウを知らない?あの子部屋にいたはずなのに突然居なくなっちゃって…。)
「アラさんが?なにか心当たりは無いですか?」
(ずっとパソコンでゲームしてたくらいしか…しかもあの子珍しく付けっ放しで出かけてるみたいなの。)
「アラさんがパソコンを付けっ放しで?」
ありえない、と言いそうになった。
アラさんは几帳面な性格だ、しかも自分の命と同等に扱うパソコンを放置などしないような人間だ。
何かがあったに違いない。
そう思わせるだけの不安が襲った、それほどまでにアラさんがパソコンを付けっ放しにするなどありえないことである。
気になったのでアラさんの家へ行くことにした。
ー愛知県名古屋市結城家ー
僕はアラさんのお母さんに頼み込んでアラさんの部屋にいれてもらった。
マンガがぎっしり詰まった本棚、ゲームでいっぱいの引き出し、机の上にはフィギュアとゲーム機、まんま男の部屋だ。
そしてパソコン、お母さんに頼んで消さずにおいてもらった、最もアラさんのことを知ってる人なら無闇に触ることなど無いが。
パソコンに映っているのは、荒さんがあの時エロゲと買ったソフトだ。
その名は…
「snow world…」
最初のコメントを投稿しよう!