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アラさんはマントでよく見えなかったが腰にジャラジャラと色々なものを下げている。
薬瓶、中身は色々な色をした液体だ、矢、折りたたみ式らしき半分に折られた弓と矢筒に入ってる。
そして、大きめのナイフ。
実際はそこまで大きくはなさそうだがアラさんは小柄なので普通よりは大きく見えるそれはより大きく見える。
得意顔で、しかも慣れた手付きでそれを抜き取るとアラさんはそのスライムに飛びかかる。
ブシャア!
大きな音を立てて切られたスライムは傷口から水飛沫をあげる。
しかしほとんど水に近いもので出来てるのか、傷口が塞がると少し体積が減っただけのようだ。
そこでおかしなものを見た。
スライムの身体の上に数字が出てきて消えた。
すると消えた数字の代わりに帯が出てきて、元の量の5分の1ほどに量を減らして消えた。
まるで、RPG。
「これだから盗賊は…攻撃力は中々上がらないんだよな。
スキルは上げてるのにな。」
盗賊、スキル、聞き慣れたゲーム内の言葉、そしてそこに思い出される名前『snow world』。
「ここってそうなの?アラさん。」
スライムの上の帯が全て消えて、スライムは光となり弾け飛んだ。
アラさんはナイフをしまいながら歩いてくる。
手を差し出して、こう言った。
「多分銀さんの考えは正解だと思うぜ、
ようこそ、『snow world』へ!」
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