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君に別れを告げて、もう2週間がたった。
君はそろそろ、僕が居なくなったことに気づいてくれたのかな?
もしかしたら、気づいていないかもしれない。
君にとって大切なのは、あの“明”という少年だけだから。
分かっているのに落ち込む僕は、ひどく惨めだ。
「晃雅…」
一度だって、君の前で呼ぶことができなかった名前。
あぁでも…そういえば、夢の中で一度だけ呼んだっけ。
君ではないはずの手の温もりを、僕は君に重ねて。
幸せな夢だった。
君と結ばれたようで、嬉しくて。
でも、苦しい。
君と出会うまで知らなかった、恋心。
恋ってこんなに苦しいんだと、初めて知ったんだ。
サヨナラをしたはずのこの恋は、今も僕の中で膨らみ続ける。
でも、これで君が僕の恋心を知ることはない。
それだけで僕は
いいんじゃないかって思うんだ。
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