君に片思い

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ふ、と微かに笑えば、先生も困ったように笑った。 「いつ行くんだ?」 「そう、ですね…まだ、決まっていませんが…今週中にとでも。」 「今週…」 それきり先生は何も言わなくなった。 無言のまま、歩き続けて10分近く。 僕の部屋に着いたので、では。と言って先生に一礼する。 部屋に入る直前、先生は口を開いた。 「ゆっくり、支度しろ」 「え」 それだけ言って、先生は足はやに去っていった。 どうしたんだろうか。 そう思いながらも、少しだけゆっくりと、支度を始めた。
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