第1話『覚醒!!魂のカード!!』

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20XX年、東京― 今、小中学生の間であるカードゲームが大流行していた。 その名は、『HEROs'Impact(ヒーローズインパクト)』。 数十種類存在するヒーローカードの中から数枚を選び、 そのヒーローが持つ特殊能力と、 様々なカードとのコンボで、ヒーローのパワーを強化し、合計パワーを競い合うというものである。 シンプルながら奧が深いこのゲームに魅了された子供たちは、 今日も強力なカードを求めて、街のカードゲーム屋に集まるのであった。 【カードショップ シューナ】 清潔に掃除された、広い店内の一角に設立されたカードゲームプレイスペースで、 複数の小学生があちこちのテーブルでゲームを楽しんでいた。 プレイしているゲームはもちろん、『HEROs'Impact』である。 「おりゃーっ!! 『音速超人ウインドエース』!! パワー550だ!!お前の『死霊刑事デスペラン』より上だぜ!!」 「なんのっ!!サポートカード『レーザーブレード』!! デスペランのパワーを100ポイントアップさせるよ!!」 子供達が各々対戦を楽しんでいるなか… スペースの最も奧の机で行われていたゲームに、決着がついた。 「必殺カード、『ダイヤモンドクラッシュ』!!お前の負けだぜっ」 「あちゃ~~…負けちゃった…」 敗北した事を確認し、テーブルに広げたカードをしまう少年。 少年の名は『結城 命介(ユウキ メイスケ)』。都内に住む小学五年生だ。 「まったく命介は弱いよなぁ~…。HEROs'Impactの事なら俺達の中で一番物知りなのによぉ。」 命介と対戦していた少年が不思議そうにつぶやく。 「ハハハ… なんかね、戦ってる相手もヒーローなんだって考えるとさ、イマイチ本気になれなくってさ…」 「バカじゃねーの!?ヒーロー同士で戦わせるのがHEROs'Impactだろ!? どういう理由だソレ?」 命介の言っている理由がサッパリ理解出来ない少年。 「言ってる僕もよくわかんないんだけどね…ハハハ…」 「はぁ…それによぉ、何でお前そのカードしか使わねぇんだ?」 「え?」
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