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「それまでしか英実の自由時間はないからな。」
「どういう意味?」
さっぱり意味が分からず、小首を傾げてしまう。
そんな英実の様子に苦笑しながら、肇さんが右手を伸ばした。
頬に暖かいぬくもり。
「誕生日になったら、もう離さないってこと。」
「えっ?」
心臓が大きく跳ねる。
言葉の意味を考えれば考えるほど、頬が熱を帯びる。
「はは。真っ赤だな。」
「は、肇さん?」
ぐいっと引き寄せられると、優しく口づけられる。
「2年間も我慢しているからな。明日はベットから出してやれないかも。」
甘い囁き。
サングラス越しに、肇さんの漆黒の目が優しく笑った。
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