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「お、おい見ろよ!先生もう20体のモンスターを倒したぞ!全部一撃で!」
一人の生徒が叫んだ。
皆の視線が俺から先生に変わる。
大量のモンスターの猛攻を踊るように避けている。そして先生の攻撃が決まるたびにクラスメートは歓声を上げた。
「行けー!先生ー!」
「頑張れー!」
先生はまだ余裕の表情、更にこちらに手を振っていた。
――そして先生は叫ぶ。
「皆ぁ!良く見てろよ!これがミルキー山本流の魔法だ!学びたい奴は放課後、申し出なさい!」
慣れたら真理式を解く作業を不要とする。イメージと魔力さえあれば発動することができるからだ。
先生は一体どんな魔法を……!
「【ミルキーストリーム】!」
魔法名を口にした先生は魔力を体全体に覆わせる。
そして目にも止まらない高速の回転を開始した。
独楽(こま)のように回転した先生は更にモンスターに向かって突進し始めた。
荒れ狂う嵐のようにモンスターを凪ぎ払い、吹き飛ばす。
生徒全員、呆然とその魔法、いや、
……妙技を眺めていた。
肉体強化の魔法のようだが絶対学びたく無いな……皆そう思ったに違いない。
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