プロローグ

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当時、彼の年齢は5歳。若すぎる年齢で成人以上の力を身に付けていた。 その力は今は亡き両親に与えられた物であった。 そして酷く絶望した――自衛という両親の願望だったとは言え、期待ハズレの結末を生んだ。 任務を遂行しては非難され、任務を遂行しては軽蔑された。 それでも任務は放棄する事は許されない。 胸の鼓動を打ち続け、生存するためにはどうしても、食料が必要だった。彼が生きるために必要だった。 任務を遂行すれば食料が手に入る――その考えだけが彼を突き動かした。 しかし、現実は更なる追撃を仕掛ける。
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