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頬を膨らませ顔を真っ赤に染めている恵の姿に、佑は顔をほころばせる。
「怒っても、そんな可愛い顔じゃ怖くないぞ?」
「可愛い言うなやっ。気にしとんねん」
「なんで? 俺は気に入ってる。そこいらの女よりよっぽど恵の方が可愛い」
「…………」
ストレートな佑の言葉に、恵は何も言い返す事ができなくなる。
男として『可愛い』と言われるのは心外だが、佑の言葉となると別だ。
自分のことを他の女性よりも可愛いと佑が思っている限り、他に目がいくことはないだろうと。
そんな小さなことでも安堵している自分が、少し滑稽だった。
佑と今のような関係になっても、何処かで不安を感じている自分がいたから。
いつまで、この関係を続けていけるのかとーーーー。
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