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「あー、そういや 学祭の映像見せてもらったことあるな」 「え、そうなの?」 「これが結構凄くてさ」 「……学祭」 「え?」 「学祭、よくないです?」 「確かに学生の特権だよね学祭って」 「前夜祭とかもワクワクしたしね」 「前夜祭もいいですね」 「でもなんの前夜だってはなしだよね」 「デビューの?」 「それ、いいかもしれませんね」 「学園じゃないしね」 「でも、学を音楽の楽に変えてもいんじゃない?」 「楽祭」 「すげー楽しそうな祭だね」 「どうでしょう代表」 「いいんじゃない?」 代表は腕を組んでゆったりと言った。 「漢字なら題字は10代の書道家に書いてもらいます?」 「おお、いいねそれ」 話し合いがスピードを上げて進んでいく。 学祭か。 ユウの姿が頭をよぎる。 あれから何度も駆り出されてライブに出たけど あの学祭以上のステージには立てていない。 今、どこで弾いているんだろう。
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