297人が本棚に入れています
本棚に追加
/289ページ
「あー、そういや
学祭の映像見せてもらったことあるな」
「え、そうなの?」
「これが結構凄くてさ」
「……学祭」
「え?」
「学祭、よくないです?」
「確かに学生の特権だよね学祭って」
「前夜祭とかもワクワクしたしね」
「前夜祭もいいですね」
「でもなんの前夜だってはなしだよね」
「デビューの?」
「それ、いいかもしれませんね」
「学園じゃないしね」
「でも、学を音楽の楽に変えてもいんじゃない?」
「楽祭」
「すげー楽しそうな祭だね」
「どうでしょう代表」
「いいんじゃない?」
代表は腕を組んでゆったりと言った。
「漢字なら題字は10代の書道家に書いてもらいます?」
「おお、いいねそれ」
話し合いがスピードを上げて進んでいく。
学祭か。
ユウの姿が頭をよぎる。
あれから何度も駆り出されてライブに出たけど
あの学祭以上のステージには立てていない。
今、どこで弾いているんだろう。
最初のコメントを投稿しよう!