第1章

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「こんなんじゃ、県大会さえ・・・」 部長の私がこんなんで、 関東大会なんていけるはずがない。 ・・・そう、私の所属している部は、吹奏楽部。 うちの学校は、毎年関東大会の常連で、 この地区の中では、かなりの強豪校だった。 それが、ほんの一点差で、 金賞だけど、関東大会に出場できない金賞・・・ いわゆる、ダメ金、というやつで、行けなかったのだ。 ・・・ついに、県大会でさえ突破できなくなってしまった。 ついに、と言うのも、 最近、うちの部は年を越すごとにだんだん落ちていっている。 メンバーの腕が悪いとか、音が悪いからとかでも無く・・・。 何故落ちていくのかが分からないまま、早5年。 私がこの部に入部してきた年は、コンクールには出れなかったけれど、全国大会に出場することができた。 本当に、ギリギリだった。 その前までは、余裕のぶっちぎりで突破していたのに。 聞いた話では、かなり低い順位で出場していたらしい。 本当に、前までは、1位とか2位とかで出場して、 それでも優勝できなくて・・・という感じだったのだ。 しかし、今の吹奏楽部には、 関東大会に出場することさえも、出来なくなってしまっていたのだ。 .
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