0人が本棚に入れています
本棚に追加
「す・・・すご・・・ッ!!!」
僕は声をあげる。
健は「まぁな。」と得意げな顔をして言った。
僕らは今、親友の健の住んでいる、いかにもな「都会」に来ている。
幼馴染の梨果、歩、堺、奈緒と一緒に。
この僕を含め6人は、幼稚園の頃からの幼馴染。
小3の時に健が都会へ引越し、今年も遊びに来たというワケだ。
「ね、堺の好きななんとかナントカマンとか名前知んないけど
そーゆーの、都会だからあるかもよ!
梨果はニヤニヤしながら言う。
堺は顔を赤らめて「べ・・・別に好きとかじゃないし・・・」と言った。
「あははっ好きな癖に~w毎週日曜9時頃からソレのアニメ見てるの、知ってんだからね~w」
梨果はゲラゲラ笑いながら言う。
だが堺は涙が出そうにまぶたの上の水滴をうるうるさせている。
今にも泣きそうだ。
こんなに楽しい日に
あんな事件が起こることなんて―・・・
でも僕は
この風景からして、嫌な予感がしていた。
最初のコメントを投稿しよう!