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空腹が続き小一時間。
部屋に近付く足音。
私は空腹で何も考えられず、ベッドの上で仰向けで寝ている。
ノックする音。
母かな?と思ったが違った。
「三年一組担任の田畑と申します・・・」
なんだ・・・担任か・・・・・・・・・担任!!
やっと来たか・・・でも腹減った。あー動きたくない。
「開けてくれませんかー」
優しくドアを叩きながら言う。
「早く開けないとドアぶち壊しますよー」
は、そんなことできるわけないだろ。素手でか?
「さて、お母さんに質問です・・・僕が持っているものはなーんだ」
「ええーと、ハンマー・・・ですか?」
「正解!!」
え!?今なんて・・・・・・ハンマー?ちょっとどういうこと。
人の家にハンマーって。
「では・・・三つ数えるうちに出てきてください・・・・・・・・・いーち」
ドアに鈍い音が広がる。
「ちょっと先生!やめてください」
母が止めにかかる。
「だいじょーぶ!任せてください。にぃーい!!」
さっきより強く音が響く。
おいおい、これはまずいんじゃね。
「さーん!!」
「ちょっと待てー!」
私はドアを開けてしまった。
外はハンマーを振り下ろす田畑の姿。
当然彼の目の前いるのでハンマーが当たるギリギリのとこで止まった。
振った時の勢いで髪がなびく。
「あー、やっと出てきた・・・おじゃましまーす」
「えっあー」
問答無用で田畑が部屋に入ってきた。
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