相原君の戸川っち観察日記②

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午後、席に戻ってきた戸川っちに報告しようか迷う。 でも相原君は傍観者だし。 報告ったって、なぁ……。 成瀬ちゃんとのことは気づいてないフリしてるし。 その方が観察しやすいし、何より観察してたことがバレたら殺されるし。 でもなぁ……。 「おい」 考え込んでいた相原君は、戸川のドスのきいた声に飛び上がった。 戸川が唯ちゃんを睨み付けている。 「いいかげんにしろ。喋るしか能がないなら会社来んな」 それまで崎田さん相手に甲高い作り声で無駄話をしていた唯ちゃんの表情が凍り付く。
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