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完璧王子が成瀬ちゃんとペア。
これはこれは。
腹の中で小踊りする。
戸川っちの反応が楽しみだ。
そのために騒ぐ女の子達を掻き分け、ベストポジションを確保。
「成瀬ちゃんの近く、みっけー」
相原君、いつもより頑張った。
振り向くと、戸川っちは渋い顔で不機嫌丸出しだ。
「はい戸川っちの席、そこー」
戸川っちが不機嫌になればなるほど相原っちは調子が出る。
楽しみだ楽しみだ。
「片桐主任、帰ってきてんだな」
そんなの戸川っちはとっくに気付いてるはずだけど、まずは話をそっちに持っていく。
むっつりとしながらも、チラッと視線を動かした戸川っち。
気になるよねー。
隣ではないものの、俺達と成瀬ちゃん達の間にいる女子が王子の台詞にいちいち騒ぐので、王子達の会話は筒抜けだ。
王子が隣の成瀬ちゃんにしきりに笑いかけている。
正面に座る番犬に向ける笑顔よりもバラの花増し増しで。
…どうやら片桐王子も、成瀬ちゃんを気に入ったらしい。
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