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『毅彦さんとのタキシード姿と、ツーショット。撮りたかった…
あー。せめて、毅彦さんの一人写りでもいいから、ママ、携帯で撮ってないかなぁ。
後で、赤外線か、メールで送ってもらえるのに…』
そこまで、思い至って、
うん？
ママ？
あーっ！
私、パパにも、ママにも、帰るって、言ってない！
思い出しちゃった。
「ホテル、戻る。」
私は、それだけしか、声に出してない。はずなのに、
「あー。お義父さんと、お義母さんには、ちゃんと伝えてあるぞ。」
「へっ？」
間抜けな声の私。
なんで、わかったの？
「あー。お前の独り言、全部、聞こえてた。」
「ひゃい？」
いひゃい！(痛い！)
舌、噛んだ…
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