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「だ、ダメだよ! それに凛くん自然ヶ丘の地形わからないでしょ! 犯人と出くわしたらどうするの!?」
気付くと、クラスのみんなが私達の方を見ていた。
私……大きな声を出しちゃったから……。
「私……探す」
クラスの窓際から声が聞こえると、ガタッと音を出して立ち上がったのは静内さんだった。
「私……! まさかあの子がこうなるなんて思わなかった……! ずっと一緒にいられるって信じてたの……っ!」
静内さんはポロポロと涙を流して……だけど意思の強い目でこちらを見ていた。
「静内さん……」
「ねぇ……森永と朱桜くんは犯人を探すんだよね。じゃあ、私も連れてってよ」
スタスタと一歩を力強く踏み込んで、静内さんは凛くんの前で止まった。
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