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凛くんはゴクリと喉を鳴らして、「よし」と言って私の前に立つ。
「ちゃんと男だって証明してあげるよ!」
「出来るもんならやってみろ女男」
「むっ」
な、なんで二人はこんなに仲悪いんだろう……。
そ、そんな事より男の子にお姫様だっこされるなんて恥ずかしすぎるよ!
「じゃ、じゃあ未来ちゃんいくよ」
「え!? は、はい!」
凛くんは私の脚に手を掛け、腰に手を当てて固定する。
そして「せーのっ」と掛け声と共に私の体がフワッと抱き上がった。
「……っ、う……っうう」
「あ、あの大丈夫?」
どちらかといえば低い位置で凛くんの腕はプルプル震えて歯を食いしばっている。
わ、私って重いのかな……。
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