第1話

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―リクトが熱をだした数日後 『騒が、しい…』 首「気分はどうですか?」 『大分よくなった』 首「夕餉はどうしますか?」 『後で食べる』 首「わかりました」 "こりゃリクオ" 「『?』」 二人して首を傾げ庭へ出る 雪「若!! 風邪ひきますよ」 リク「ほっといてよ!!」 『どうした…?』 「「リクト様!!」」 『リクオ…何があった? 話してごらん』 リクオの前にしゃがみ話を聞く リク「…兄ちゃん」 『ん?』 リク「なんで兄ちゃんが継がないの…? 三代目は兄ちゃんじゃないの?」 「「っ!!」」 リクオの問いに空気が張り詰める 『…俺は身体が弱いんだよ』 その空気を打破したリクトの声は何時もと同じ優しい声だった リク「そんなの鴆くんだって!!」 『鴆はそういう妖怪なんだよ 俺とは違う』 リクオを説得させるようリクトが話す リク「でもっ」 首「リクオ様!!」 首無がリクオを咎めようとする リク「っ」 『いい首無… リクオどうして「兄ちゃんの馬鹿!!」…っ』 リク「兄ちゃんなんて…大嫌いだ!!」 そう言って自分の部屋へと走っていく 『…怒らせた、かな』 「「…」」 悲しげに呟くリクトに誰も声をかけられない (とりあえず、爺様の所で話を聞いてくるか…) ―総会 『失礼します…』 ぬ「おぅ、リクト どうした?」 『いえ… リクオが少し…』 ぬ「お前からもリクオに言ってやれ」 『…俺は強制してやらせるつもりはありません 先代から"人か妖かを選ぶのは本人だ"と言われています』 ぬ「む… ならお前が継ぐか?」 その言葉に全体はざわつく 『御冗談を…』 ぬ「頑固じゃの…」 『…でも』 「「「?」」」 『リクオが継がないなら継ぎますよ』 「「な!?」」 『では…』 リクトは身を引いた ―廊下 首「リクト様」 『あぁ、首なs…っ』(倒れっ) 首「リクト様!!」 ガクンと力が抜けたかのように倒れ込むリクトを庇う 首「リクト様…」
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