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『鴆…いらっしゃい』
鴆「おう
…診察するぞ」
『…あぁ』
リクトは軽く返事をすると絶対誰にも(首無と鴆を除く)見せない上半身の着流しを脱ぐ
鴆「…酷くなってるな
最近力使ったのか」
身体中を巡る痣を見て鴆はリクトに問いかける
『…力は使ってない』
鴆「…"は"」
鴆はリクトの言葉に反応する
『ちょっと…走った』
鴆「テメェは死にてぇのか!!
俺の薬は治療薬じゃねえただの痛み止めだ…そんくらいわかってるだろうが!!」
『…奴良組やリクオの為だ
表から守れない俺は裏から…皆の知らないところから守るしかないんだ
残り少ないこの命を皆のために使わせてくれよ…頼む、鴆』
悲鳴をあげているはずの身体を無理やり動かし続けるリクトの本心がもれる
鴆「…はぁ
わぁーった、ただし今以上に無理してみろ…いつ死んじまってもおかしくねぇからな」
『分かってる』
鴆「はぁ…お前にはかなわねぇ」(考えは…9年前から変わらねぇってか)
『?
…鴆、そろそろ客間に移動した方がいい
リクオが帰ってくる時間だ』
リクトは着流しを着直す
鴆「おう
…時々身体、見せに来いよ」
『生きている間は…な』
弱々しくリクトから発せられたその声を消すように鴆は障子を閉めた
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