僕の思い出をこれから話そう

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「どうだ!面白かっただろう?」 「うん!凄く面白かったよ!」 こんなに感激して心が躍ったのは初めてだった 戻ってきてもまだ胸がドキドキ言っている 「じゃあな少年!」 「あっ、ちょっと待って」 「ん?何だ?」 「あの…もし良かったら…」 初対面、しかも相手は女の子、こんな事を言うのは失礼だと分かってる、でも…! 「あ…明日も連れてってくれないかな…なぁんてね?」 言ってしまった、吐いた言葉はもう飲み込めない、どうせ断られるんだろうけど 「構わんよ」 「えっ?」 「バッチコイだ!明日もお前を旅行に連れてってやるよ!」 予想外の返事に僕は興奮をした 「ほ…本当だね!じゃ、じゃあ!明日同じ時間に同じ場所で!」 「分かった、同じ時間、同じ場所で待ってるぞ」 ニカッと彼女は笑うと月の浮かぶ紺色の空に溶ける様に消えていった 不思議なことが津波のように押し寄せてきた 不思議な女の子、不思議な力、不思議な体験 退屈だった僕が一瞬にして充たされた 「あっ…名前、聞きそびれちゃった」 名前を聞き忘れていたが、また明日会えるからその時に聞こう、押さえきれない興奮と感動を胸に僕は家路に着いた
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