僕の思い出をこれから話そう

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「そう言えば親は怒らないのか?毎日遅い時間に帰ってきて」 「怒るもなにも、親は家にはいないよ」 「もう独り立ちしてるのか?」 悪気はないのだろう、僕は独り立ちなんてしていない 鳥としては羽ばたけるようになったら独り立ちの時期なのだろうが 僕は立って歩いて、話せて、1人で生きているのに独り立ちが出来ているなんて全く思わない むしろ、人間に独り立ちなんてあるのだろうか? 「独り立ちなんかじゃないよ、親は遠の昔に死んじゃったんだ」 そんなのは嘘 本当は手紙と通帳だけを置いて蒸発した、生活保護を受けながら親の残したお金でやりくりをしている 思い出すだけで気分が沈む、僕の中で二人は死んだ事にしてるのは、そう考えた方が楽だからだ 「そうなんだ、大変な生き方をしてるんだなぁ」 「そう言う暮羽はどうなの?」 「私か?私は魔法使いの弟子だったんだ、雛の時に拾われて大切に育ててもらったんだ」 また訳の分からない話が始まった、育ての親は大魔法使いとか自分がしてきた修行とかの事を暮羽は自慢気に話した
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