僕の思い出をこれから話そう

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「ずいぶんと退屈そうだな!そんな顔では面白い事がやってこないぞ!」 「…!誰!?」 突然声を掛けられ慌てて後ろをふりかえる 「居ない…?」 「何処を見てるんだ、上だ上」 そーっと上へと視線を送る 僕の目には有り得ない光景が映った 「白のパンツ…」 「何処見てんだボケーッ!!」 次の瞬間強烈な蹴りが僕の顔面、しかもド真ん中にストライクした 「いってー!何だよ!上を見ろって言ったから見たんだろ!」 「何でパンツなんだよ!私の全体を見ろと言ったに決まってるだろ!」 プリプリと怒りながら地上に降りてきたその姿はまさに天使 僕は目を白黒とさせた その子は全てがおかしかった 短いスカートからはスラリと伸びた足 厚底のスニーカー 右は半袖左は長袖のYシャツ 右腕に巻かれた蔦の先には白い花 首からはゴーグルを提げ ピンク色の少し短いツインテール だけど僕はそんなものよりも彼女の背中から生えている濃紅色のような桃色の羽に心を奪われた
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