0人が本棚に入れています
本棚に追加
「………」
僕は絶句した
見ず知らず、しかも名前も知らない様な人に一緒に旅行…しかもただの旅行ではなく“時間旅行”だと?
この子、頭が沸いちゃってるんじゃないかと思う
「何で?」
「君はいつもいつも、いーーーっつも!退屈そうだから、私の旅行に連れてってやろうと思ってな」
「名前も知らない人を?」
「名前なら知ってるぞ、悠来(ゆうき)だろ」
「な…何で…!」
「君は何でが多いなぁ、少しは自分で考えろ」
そう言うと鼻をデコピンされた
痛む鼻を押さえながら考えてみたが、答えは見当たらない
新手のストーカーか?
でも、こんな子は知らない、ましてや羽の生えた子なんて
しかも僕は朱鷺を助けた覚えなんて微塵もない
それよりも、僕には思い出が少ない…
何も思い出せない自分が少し虚しくなってきた
最初のコメントを投稿しよう!