僕の思い出をこれから話そう

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「………」 僕は絶句した 見ず知らず、しかも名前も知らない様な人に一緒に旅行…しかもただの旅行ではなく“時間旅行”だと? この子、頭が沸いちゃってるんじゃないかと思う 「何で?」 「君はいつもいつも、いーーーっつも!退屈そうだから、私の旅行に連れてってやろうと思ってな」 「名前も知らない人を?」 「名前なら知ってるぞ、悠来(ゆうき)だろ」 「な…何で…!」 「君は何でが多いなぁ、少しは自分で考えろ」 そう言うと鼻をデコピンされた 痛む鼻を押さえながら考えてみたが、答えは見当たらない 新手のストーカーか? でも、こんな子は知らない、ましてや羽の生えた子なんて しかも僕は朱鷺を助けた覚えなんて微塵もない それよりも、僕には思い出が少ない… 何も思い出せない自分が少し虚しくなってきた
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