エピローグ

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恵比寿駅の改札を出ると 俺は送られてきた案内状に一旦視線を落とし、それをまた内ポケットにしまった。 静かな日差しが零れ、柔らかな風が俺の足元を通り過ぎる。 しばらく歩くと、地図に印のあったレストランが見え、 そのの門をくぐると 庭で受付を済ませてぐるりと辺りを見渡した。 広くはないが綺麗に手入れされた庭に、幾つもの丸いテーブルとイスが並んでいる。 彼女きってのお願いで   今日の会場はこのガーデンレストランに決まったらしい (――ホント、柏原さんにだけには甘いよな…) アイツは本当ならこういう雰囲気が苦手なハズなのに、 そこはやっぱり惚れた弱みなのだろう。 薄く笑みを浮かべて 渡されたシャンパンに口をつけていると、遠巻きに招待客の女の子たちが俺を見て声を上げている。 そちらに向かってニッコリ微笑むと、更にその声は大きく上がった。 グラスを下ろして視線を移すと 会社の女子社員に囲まれるようにして立つ佐川の姿が目に入る。 (――アイツ… ) 俺はグラスの中身を飲み干して店員に渡すと、おもむろにそちらに近づいた。
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