エピローグ

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「すいません~ 一緒に写真撮ってくれませんか?」 その言葉に「いいよ」と微笑み返すけれど、 内心大きく息を吐き出した。 コレで何枚目なんだろう 佐川が今外せないので矛先が俺に向いているんだろうが、 嘘でもなんでもなく、一歩歩けば誰かにそう言われているような気がする。 はしゃぎながら礼を言って 今の子たちが俺から離れた瞬間、俺は会場を抜け出した。 こうも写真攻めが続くと、正直身がもたない (―――佐川が準備終わった頃に帰るか……) 柏原さんには悪いが、アイツにも分散してくれないと身がもたず、 屋内に続く細道で置いてあるベンチに腰を下ろした俺は ようやく一息ついた。 しばらくすると屋内のドアが開いて、 ここの制服を着た女性が 俺の前を通ろうと小さく頭を下げる。 ぼんやりとしていた俺と目が合った瞬間、 彼女の足はピタリと止まった。 風が木々を揺らし、俺たちの間に青葉が一枚ひらりと落ちる。 俺が背もたれから身を起こすのと同時に 大きく目を開いた彼女の声が 風の音に混じって耳に届いた。 「――――西園寺……さん…?」
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