恋心

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いつもよりも目覚めのいい朝が始まった。 いつもと変わらず、仕事に行く準備をする。 同じ事をしているのに、楽しく感じるのはきっと、 あなたと、文字ではなく言葉を交わせるからだよね? 逢う訳でもないのに、ドキドキするなんて信じられない。 忘れかけていた『恋心』だったりして・・・。 早く約束の時間がこないかな・・・ 気だけが先走り、まだ誰も居ない会社へと向かった。 いつもは長く感じる会社までの距離も今日は、 目に映る景色さえ眺める余裕さえある。 今日の時計は、意地悪だ。 なかなか針が進まない・・・。 朝からずっと、ドキドキしている。 仕事しながらも、『ぽんた』が気になって仕方ない。                今から休憩だよ。 ご飯食べたら電話してもいい? 俺も今からご飯食べるわぁ 食べ終わったら、メールするね もうすぐ、声が聞ける・・・ どんな喋り方するんだろう。 どんな声なんだろう・・・・。 いろんなことを想像しながら、どんどん休憩時間が過ぎていく。                食べ終わったでー いつでも電話いいよー(^-^) 携帯を持つ手が震えてる・・・ アドレス帳から名前をみつけダイアルした。                 「もしもし。」  「もしもし。初めまして。」  「こころぉ?声かわいいなぁ。」  「そんなことないよ。」  「こころぉ。電話してきちょーーん!」  「!!!していいゆーたやん!」 想像してた声よりも、ぽんたは可愛い感じ。 私が少し甘えた声で、話したから合わせたのかな? いじめっ子みたいに、私をからかうように話しかける 言葉は、本当に今日初めて話したとは思えないくらい 自然だった。  「こころぉ、写メくれよー。」  「顔見たら、がっかりするから送らない。」                 「こころ、最初愛想なかったのになぁ。写真送ったらころっと態度変わるんやもんなぁ?」  「だーーって!恐かったねんもん!」  「なんでやねん!こわないわ!   怪しんでるやろうなぁとは、思ってたけど。」
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