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『ちょ、アンタ、私が見えてるのかい!?それに、正体まで見破るとは…アンタ、何者だい?』
あ、この猫姿を隠す術を使っていたのか。見えてたから、つい声に反応してしまった。
椿『ただの猫だ。今はな』
『“今は”ねぇ…まぁ、いいだろう。
私は“姐さん”と呼ばれている猫又だ。
ここら辺の猫と猫又たちを管理しているよ。アンタの名前はなんだい?』
椿『椿だ』
姐さん『ツバキ…極東の名前だね。アンタはここの生徒の使い魔かい?
何故ここにいる?』
椿『使い魔ではねぇよ。
ここにいる理由は学園探検の最中で、少し休もうと思ってここに来た。
アンタ…姐さんは猫たちの管理者みたいだが、ここでなにかしているのか?』
姐さん『私はここで情報を与えているのさ。主にこの学園の理事長にだが。
代わりに私や他の行き場所をなくした猫たちが、ここに居ることを容認して貰っている』
情報屋か!この猫又!!
今日は情報屋によく会うな…
椿『なぁなぁ、俺も欲しい情報があったら教えてくれるか?』
姐さん『ふーむ…対価を払えるのならば』
対価か…
椿『よし、丁度知りたいことがあったんだ。
払おう』
姐さん『ほぅ?ならば聞かせろ?』
椿『そこまで機密事項を聞こうとは思ってない。
あのさ………
……やっぱりやめた!!』
姐さん『はぁ?』
※『』…猫語だと思ってください。by.作者
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