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ジジィ「そういば…」
パチン、と碁を打つジジィはこちらを見ずに話し出す。
椿「何だ?」
ジジィ「ツバキはお嬢ちゃん達と出会う前、どんな暮らしをしておったんじゃ?」
椿「んー…」
地球で地味に学生してましたーって言うべきか、否か。
元人間だって言ったら、引かれるかな?でも…
ま、言っても良いか。
椿「信じろよ?実は俺さー…」
ぶっちゃけました。
全部。
椿「…と言う訳だ」
チラリ、と二人を見ると意外にもあまり驚いた様子ではなかった。
ジジィ「ほほぅ…ツバキが実は元々は人間じゃったか。
道理でツバキはやけに人間の世界に慣れておったのじゃな」
アレクセイ「テメェは普段から人間の姿してるから、あんまり驚きはねぇな。
それよりか、異世界があるのは本当だったのか」
今度、俺様を連れていけと言う。
なんつーか、コイツら…
椿「もう少し反応しろよ!
俺の今の種族を話したときは、もう少し反応あっただろ!!」
アレクセイ「そうは言っても、なぁ?
俺は神を見たことがねぇからな、現実感がねぇ。…疑ってる訳では無いからな!」
ジジィ「ふむ。
ツバキの以前の暮らしを知りたいと言ったのは儂じゃが、まさかの展開で儂も驚いておるぞ?
今度はそのチキュウという世界で暮らしていた頃のことを教えてくれんかの?」
椿「…ハァ~。
本当のことを言って引かれるかもって悩んだ俺の1.3秒間を返せ」
アレクセイ「フンッ!
俺様がその程度の事で引いたり、動揺するわけ無いだろうが」
ジジィ「そうじゃよ。
それよりも緑茶をお代わりしたいの。
それからツバキの昔話を聞きたいものじゃ」
コイツら器が大きいのか、興味がないのか…
ま、どっちでも良いか。
茶を入れてやって、リア達が帰ってくるまでずっと、俺の恥ずかしい昔話を喋らされた。
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