ジューシー

10/54

2173人が本棚に入れています
本棚に追加
/304ページ
ホストをしているうちに少しずつ自分のやり方というものが見えてきた。 俺には友営だの何だのというのは性に合わない。 全ての客に色をかけてナンボのもの…、枕をしてナンボのもの。 そのやり方が確立してきた。 しかし、この目の前のデブには色をかける事すら抵抗がある。 だから初めから望みが無いと悟らせればいい。 それはこのデブの為でもあるんだ…。 俺にとってもこいつにとっても、悪くない話だろ? 淡い期待をもたせて客から金を引っ張るのが俺の仕事だが、ホストである前に1人の男として…、こいつは受け付けない。 しかし、これだけ距離をとっているのにも関わらず、常に目をキラキラと輝かせ、頬を赤らめてこっちを見ているのはなぜなんだ? 悪い予感がしてならない。
/304ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2173人が本棚に入れています
本棚に追加