手ブラの若者

7/15
前へ
/304ページ
次へ
「助けてください!!」 突然ぶつかられて言われた一言。 訳が分からずそいつの顔を凝視していると、その後ろから男が3人近付いて来るのが見えた。 「やっと追い付いたわ!!兄ちゃん?いい加減に観念したらどうや?」 近付いてきた男は一昔前のヤクザのような見た目、パンチパーマに虎と龍の刺繍が施された柄シャツ、ボンタンみたいな紫色のズボン。 『映画とかじゃなくてもまだこんな奴いるんだな…』 込み上げてくる笑いを必死に堪えながらもやり取りを見ていた。 「後ろの兄ちゃんは知り合いか?」 「えっ?はっ、はい!!」 俺の事を知り合いだと抜かす若者。 「ってちょっと待てよ!!」 思わずツッコむ俺がいた。
/304ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2172人が本棚に入れています
本棚に追加