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「とりあえずこのぐらいでええやろ…、お前ら!!帰るで?兄ちゃん?次はこれだけじゃすまさへんからな?」
終始やり取りに釘付けになっていた俺はふと我に返る。
去り行くヤクザの背中を目で追いながら、ふと若者に目を向けると、若者はパンツ一枚でその場にうずくまっていた。
「あんまりや…」
そう言いながら若者は泣いている。
その光景があまりにも不憫に感じて、
「あんた…、大丈夫?………じゃないよな…」
俺はそれ以上のかける言葉が見つからず、ひたすら若者の隣りに座っているだけだった。
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