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「…………げぇ」
数分歩くと校門に着いた。が、そのゲートに陣取っていたのは教師と生徒会役員だ。まるで高速道路の入り口のように等間隔で机まで置かれ、逃げる隙間を与えていない。
抜き打ち持ち物検査────。
あぁ…………本当にかったるいなぁ。しかしバカ正直に通って、鞄の中の枕を没収されるわけにもいかない。教科書? 等の昔の捨てたね。
他に学校へと通じる道は…………。あ、あるじゃないか。体育館裏の一ヶ所、フェンスが低い所がある。あそこから侵入出来るんじゃ────。
「────いや、駄目だな」
この抜け道は、全校生徒が知っていそうなほど有名なものだ。念のため教師が配置されている可能性が高い。一度確認に行っても構わないが、体育館裏の道はほぼなにもない。言い訳は不可能だろう。
だとすれば────。
「よっと────」
俺は鞄の取手を両手で持った。そして、ハンマー投げのように回転し……。
「ほいっと」
思いっきり投げた。
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