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「ただいまー!あ、七緒ちゃん来てたのー?」
その時、足音と共にひょこっと悟空くんがドアから顔を覗かせた。
「おかえりー。勉強頑張った?」
「頑張った!」
ぎゅー、と抱き付かれる。
「こら。人妻に抱きつかない」
「いいよいいよ、優花さん」
「ほんと……女の子大好きで困ってるの」
「ママ!おれは女の子が好きなんじゃない。七緒ちゃんが好きなんだ!」
「「!」」
な、なんつー男前なセリフ。
「でも七緒さんは結婚してるのよ、結婚!しかも相手は島一番のイケメン稲森先生。悟空はひとっっっつも勝てる要素ないじゃない」
「そんな事ない!ママの馬鹿!」
お、親子の真っ向勝負だ。
私はチラッと時計を見る。
時計は15時を少し過ぎた所だ。
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