第二章

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「――……ん……」 「……三咲っ!?」 瞼を開くと心配したような顔の透がいた。 「……あ……、透…?……ここは…」 「合宿所だよ。…浩輝がここまでおぶってきてくれたんだよ」 透はキュッと僕の手を握った。 「…そっ、か…浩輝が……」 浩輝がここまで僕を… 僕はすくっと起き上がった。 「ごめんね透!心配かけて…みんなもだよね…」 「ううん、みんなも安心してたし三咲が安全ってだけでなによりだよ」 透はにこっと僕に笑ってくれた。 「あ、僕みんなのところいってくるね!」 「―――……ねぇ、三咲」 「…ん??」 僕は振り向く。 「…………ううん、なんにもないよ…いってらっしゃい」 透は少し目を細めてからてをヒラヒラさせてぼくを見送った。 ? どうしたんだろう…? 「すぐ戻るからね!」 僕はそういって、部屋をでた。
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